大童法慧 | 僧侶的 いま・ここ
何かを得ようとするのではなく 何かを捨ててみよう
大童法慧,曹洞宗,僧侶,祈祷,相談,生き方,悩み
152
archive,paged,category,category-souryo,category-152,paged-13,category-paged-13,ajax_fade,page_not_loaded,,vertical_menu_enabled,side_area_uncovered_from_content,qode-child-theme-ver-1.0.0,qode-theme-ver-7.2,wpb-js-composer js-comp-ver-5.0.1,vc_responsive

僧侶的 いま・ここ




11月 25日 仕事?

「仕事を休みたくない。休めない。 親の葬儀であっても、それを会社に知らせたくない。 それを理由に休むことを、会社自体がよく思わないから」 最近は、死後一日のみおいての火葬が増えた。 24時間経てば、火葬ができるから。 数日おくと、お金がかかるから。 できれば、土日がありがたい。 通夜や葬儀はしなくてもいい。 でも、親戚の目があるから、通夜はしないで葬儀のみ。 できるだけお金のかからぬ方がいい。 訃報の電話を受けた時に真っ先に考えるのは自分のこと。 自分の予定、自分の都合、そして自分が一番楽な対応。 あなたの数日間を我が親との別れにも費やせない仕事って・・・何? あなたが恩情を忘れたとは、思いたくない。
続きを読む


10月 28日 あなたが いなくなる

あの日 私は知りました 「あなたが、この世からいなくなる」ことを それは、あなたと話せなくなることでした それは、あなたと一緒にいれなくなることでした それは、あなたの温もりをじかに感じられなくなることで それは、あなたと共に時間を過ごせなくなることで それは、何をもってしても埋め合わすことなどできないと知りました そして、私もこの世からいなくなりたいと思いました 数年の時間を経て、改めて思う あの時、感じたことは嘘ではありません 今も、あなたの姿を探しています でも、、、あなたがこの世からいなくなっても 私は、どこででも、あなたと会えることを知りました そう、私が思えば、あなたは私のそばにいる いえ、あなたは、いつも私の中にいる
続きを読む


9月 30日 現場

<出棺> 写真なんか撮るなよ…こんなところを。 優しい言葉なんかかけないでくれよ・・・いまさら。 最期だからといって、そんなに見つめないでくれ・・・恥ずかしいじゃないか。 棺の中の俺の顔を、待ち受けにするのか・・・ 花もそんなにいらないよ。だって、うっとおしいもの。 それなら、酒とおにぎりを入れてくれ。 <収骨> 「骨壺に収まりきらないので、少しお骨を砕いてもよろしいですか。 普通の人よりも、多くのお骨が残っていますから」と、お決まりの言葉。 「では、お近くにお集まりください」と声をかけ、おもむろに箸を構える職員さん。 固唾をのんで見守る一同。 できるだけ平静を装い、「こちらが、下顎です」と低い声で語る。 視線を感じながら、丁重に扱い、壺の中に収める。 「こちらが、右の耳、そして左の耳。穴があいてますよね。」 「そして、こちらが、喉仏です。坐禅をしているような様子です。 このように綺麗な形で残るのは、たいへん珍しいです。」 ・・・案の定、感嘆の声があがる。 嗚呼まるで、骨の品評会。
続きを読む


9月 06日 木版

私が修行した道場では、夜の坐禅の終わりに、木版が鳴りました。 古参の僧が木版を打ちながら、「生死事大 無常迅速 各宣醒覚 慎莫放逸」と、禅堂に坐る者たちに低い声で朗々と告げます。 静寂の中、木版を叩く音が身体に染み込み、その声が身体に響き渡ります。 生死は事大にして、無常は迅速なり 各々宜しく醒覚すべし 慎んで放逸すること莫れ 一日が過ぎるのは早いから気をつけなさい、という警告ではありません。 時間が私たちの上を走り去っているのではないのです。 そう、私たち自身が過ぎ去っている。 だからこそ、この人生を放逸に過ごしてはならないのです。 あんなに暑かった夏も終わりました。 私たちの夏も過ぎ去りました。 人生を愛おしむ互いでありたいと願います。
続きを読む


8月 05日 43回忌

43回忌。 白茶けた写真には、太っちょの男の子。隣には三輪車。 こちらに向かって、満面の笑み。 42年間・・・ご両親はこの笑顔に、どれほど救われただろうか。 この笑顔が、どんなに痛かっただろうか。 「和尚さんはいくつ?」 そう聞かれて「昭和44年生まれ、今年44歳です」と答えると、母親はうなずくように話を始めた。 「じゃあ、いっしょだ。うちのは、二つで亡くなったのよ。 生きていたら、和尚さんぐらいだったのね」 とてもとても可愛い、賢いお子さんだった、と。 2歳で、病で、あっという間に、と。 そして、二度と子供を授かることはなかった、と。 帰り際、母親が笑顔で言った。 「ね、お願い。握手して」
続きを読む
 

6月 18日 諸悪莫作

諸悪莫作とねがひ、諸悪莫作とおこなひもてゆく。 諸悪すでにつくられずなりゆくところに、修行力たちまちに現ず。 『正法眼蔵』「諸悪莫作」 「悪い事をするなよ」と教えられ、学ぶなかから、やがて、「悪い事を行わない」という心が育つ。 その心とそれを支える出来事や周囲の心があいまって、「悪いことをしようとしても、悪いことをすることができない」という自分が現れる。 私たちの心は育ち、深めることができる。 だから、学ぶこと、即ち、学ぶために師を持つことがとても大切なのです。
続きを読む


5月 15日 よすが

御法事の後席、ご長男が挨拶をされました。 「おかげさまで、母の一周忌を迎えることができました。 たくさんの方にお参りいただき、本当に嬉しく思います。 本日は、皆さまに、一周忌の記念品をご用意させていただきました。 母の大好きだった、華蔓草の造花です。 そして、それに見合うような一輪ざしを添えさせていただきます。 どうか、母を偲ぶよすがにしてください・・・」 「よすが」を漢字で書けば、縁である。 今と過去を結ぶ縁。 今と今をつなぐ縁。 今と未来を契る縁。 丁寧に心を込めれば・・・ 華、ひとつで、私たちは、この世界全てと繋がる力を持っている。
続きを読む
 

3月 07日 組織

思い通りにいかないと、イラつく自分がいます。 評価が足りないと、愚痴を言う自分がいます。 上手く渡る人を見て、嫉妬する自分がいます。 上司が「アホだ」と罵り、部下が「動かない」と嘆いても・・・ 心は、決して晴れはしない。 男の修行  山本五十六 苦しいこともあるだろう 云い度いこともあるだろう 不満なこともあるだろう 腹の立つこともあるだろう 泣き度いこともあるだろう これらをじつとこらえてゆくのが 男の修行である 他の過ちを見るなかれ 他のなさざるを責むるなかれ おのが、何を、如何に作せしかを、みずからに問うべし 『法句経』
続きを読む