大童法慧 | ほどほどの饅頭
何かを得ようとするのではなく 何かを捨ててみよう
大童法慧,曹洞宗,僧侶,祈祷,相談,生き方,悩み
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3月 14日 ほどほどの饅頭

88歳のおばあちゃんが体調を崩し、入院した。
家族の祈りと治療の甲斐あって、無事に退院することができた。
おばあちゃんの好物は、甘いもの。
医師から、「これからは、できるだけ甘いものはひかえましょうね」と諭されて、「はいはい」と二つ返事。
帰りの車の中、お気に入りのお饅頭屋さんに寄ってくれ、と願うおばあちゃん。
「退院のお祝いだから、今日だけよ」と言って、立ち寄った。
久しぶりに微笑むおばあちゃんの顔を見た。
そして、、、「今日だけだから」「ひとつだけだから」と言いながら、甘いものを求める日々。
おばあちゃんの体調を気にする家族の切なる想いを、娘が伝えた。
「甘いものはひかえてとお医者さんに言われたでしょう。早く死にたいの?
今日から、家の中から甘いものを隠します」
驚いたおばあちゃんは、手を合わせながらつぶやいた。
「私は、ありがたいことに充分に生きたよ。
でも、最後は好きなものを隠されて、それを盗み食べるような人生にしたくはない。死んでから、饅頭をたくさん供えられても困ってしまう。できるだけ、みんなの手を煩わさないで逝きたいと願ってる。」
「ほどほどにしてね」と言った娘の返事に、「はいはい」と答えたおばあちゃん。
甘いもの、ほどほどに、ほどほどに。


MEMO
1、祖潤先生と櫛田先生


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