8月 04日 直葬
直葬<ちょくそう>という言葉を知っていますか?
産地直送の事では、ありません。
お通夜も葬儀も告別式もせずに、直接、火葬場でお別れするスタイルの事。
死亡した病院や自宅から、火葬場へ直行。
直葬の直は、直接の直なのか、直行の直なのかは、直情径行の直なのか・・・不勉強のためわかりません。
火葬の際に、炉前でのお経を頼む人もある。
10分程度のお経で5万円が相場。別途、交通費やお膳料も請求。
もちろん、ご紹介のお坊さんは薄情で、収骨まで一緒にいてくれない。
直葬の直は、お坊さんの直行直帰の直、お布施を貰えば直ぐに帰るの直、なのかもしれませんね。
この直葬が増えている傾向にあるらしい。
故人に家族や身よりがいないからという理由だけでなく・・・
家族の絆の弱体化や地域社会との関係が希薄になった点。
この世限りの人生、俺様一人の人生という人生観の蔓延。
先祖観の変化、つまり、先祖は親か祖父母くらいまでという考え。
そして、菩提寺を持たない人の増加。
例えば、長期にわたる医療や介護にお金がかかり、葬儀をするお金が残っていない事情もある。
例えば、子供に迷惑をかけたくない、あるいは、お葬式に大切なお金を使うのなら可愛い孫に残してあげたい、と願う人情もある。
直葬の根源は、葬儀や僧侶に対する不信感。
マスコミは葬儀は金がかかるものと喧伝し、騙されたの体験談ばかり。
葬儀社は価格競争にはしり、お得感と感動を売り物にする。
坊主が勝手に付けた戒名は高額であり、その意味すら教えてくれない。
赤や黄のべべを着て、有り難くもない儀式以下のショーを見せつけられる。
そして、参列者が多くなればなるほど、損をするかのような錯覚・・・
本当は、手ぶらで焼香に来る人などいないのに。
そして、不信感は拒絶に変化した。
悪しき因習の踏襲は避けて然るべきだけれども、しかし、安易な選択は、後に、迷いを残す結果にもなる。
短絡的思考の持ち主は、案外、霊の指摘には弱く、程度の低い自称霊能者にたかられる。
現実に、意識の低い悪徳葬儀社だっている。
現実に、品も学も自戒も法力もない坊主だっている。
しかし、そのことを葬式の時に、はじめて気付いたとしたら、・・・お気の毒だけれども、それは、あなたの怠慢でしかない。
なぜなら、葬儀社の情報や評判は、たやすく手に入る。
僧侶の人品を知らないのは、日頃、お寺にいかない証拠。
現今の仏教は葬式仏教と揶揄されて久しい。
しかし、葬式仏教というのは、僧侶だけではなく、身内が死んだ時にだけ寺院に頼むという関係、平素は仏法に無関心な者をも批判している言葉。
人が亡くなると家族に負担をかける事は間違いないが、それが迷惑かどうかは、生前の家族関係次第。
人は、生まれる時も死ぬ時も、金はかかる。
葬儀に見栄は必要ない。
大切にしなければならない事は、潤いのある別れの時間。
「自分は直葬でいいよ」と、両親に言われたら・・・あなたは、どう答えますか?
直葬でも、亡くなった場所からの搬送、納棺、安置、死亡診断書の提出と火葬埋葬許可書の取得、火葬の料金<民間の火葬場>が必要。
remains
Posted at 14:23h, 05 8月SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
直ぐ火葬が直葬だと思っていました。
また「死」をけがれや煩わしいものと思う感覚があるのでしょうか。
事情によるとは思いますし直葬を否定は致しませんが今生のお別れである場をもっと大事にして欲しいと思うのですよね。
人が生きた証は、見送る方たちが受け継いでいくのですから。
いつもありがとうございます。
ままごん
Posted at 14:45h, 05 8月SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
この漢字はいい意味を持つものとしてわが子にもつけた文字です。
どなたが作られたのかはわかりませんが、こんな風に使ってほしくないなあ。
葬儀を行う理由として、「遺体の物理的解決」「宗教的解決」「社会的解決」
そして「心理的解決」・・・どれをおろそかにしてもいけないのではないか・・・
それぞれに絡む寺院や葬儀社だけの問題ではなく
やはり人ひとりの人生の最期をあまりにも悲しい寂しい状態で
終わらせてはいけないと思います。いつかは必ずわが身に訪れる最期の時を
家族や周囲に迷惑をかけるなどと考えなくてもよい世の中でありたいものですが・・。
法慧
Posted at 10:54h, 07 8月SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
人が死んだら焼いて、ハイ、おしまい・・・
では、ないですよね。
法慧
Posted at 11:05h, 07 8月SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
もし、安直な考えで、簡略さを旨として直葬とするのなら、それは、命の軽視であると思います。
直はいい字ですよ。
質直、素直、朴直、実直、正直・・・
うめ
Posted at 09:50h, 11 8月SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
法慧さん、この事をうちの家族に言ったら直葬にしてほしいって返事が返ってきました。
今日はお盆前の棚参り、去年10分のお経が今年は5分でした^_^;
10分から5分に短縮されたのもどこが短くなったのかわからないですが、お葬式にしても時間が短縮されてるのでしょうかね?
鈴木晴之
Posted at 10:30h, 11 8月SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
直葬については経済的にお困りの方も現実にはいらっしゃいますので私個人としては否定出来ません。
しかし、ただ単なる遺体の処分には賛成は出来ません、悲しすぎるからです。
でも通常の葬儀でもただ単に遺体の処分を大々的にしたとしか思えない葬儀もありますし、火葬のみでも心をこめて送ったと言える場合もあると思います。
どの様なスタイルでも亡き故人と向き合い、命を考え、お別れが出来る時間と空間があれば良いのかなと私は思います
法慧
Posted at 12:39h, 11 8月SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
ご家族の真意がどこにあるのか、拝察しかねますが・・・お経を読む腕を上げた和尚さんが嫌なのかな?
ただ、うめさんのように菩提寺がある場合、お墓や戒名の件も絡んで、直葬の形が取れるか否か、その住職との相談が必要になりますよ。
法慧
Posted at 12:53h, 11 8月SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
経済的な理由のみで直葬とせざるを得ない葬家があるのならば、そして、その葬家が本当に宗教者が立ち会う事を望んでいるのならば、連絡ください。
鈴木晴之
Posted at 11:59h, 12 8月SECRET: 1
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
経済的に厳しい方々で宗教者の立会などを希望されている場合にはご好意に甘えてご連絡をさせて頂く事もあるかと思います。
その節は宜しくお願い致します。
はしだくまお
Posted at 23:32h, 14 8月SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
今の仕事は「花」という分野において葬儀に携わっており、今年、3回忌の母親の法要も終え、ようやく「仕事として」大変なお盆も何とか終わりに向かい、久々に拝読させて頂きました。この直葬という話は全く持って知りませんでした。あるんですね。確かに葬儀社・お坊さんの良いところ悪いところも数々見て参りました。個人的には葬式で別れを心から惜しんで下さる方々が集まって頂き、家族で本当に最後の別れをゆっくり時間を持ちたい所ですが、うちの地域ではなかなか周囲の方々への配慮に8割がた疲れ、通夜から骨上げまで母親に対してゆっくりと語りかけることができた時間はそれ以降。
進行・形式ばかりが先行する葬儀はただのショーでしかないようにも思いますし、直葬というのも故人に対して軽薄な感じがして、今の世の流れ的には故人と家族が別れを悲しむ時間を地域の方々がその時間の間を支えてあげる…という感覚は無くなっていると感じます。手伝った見返りに通り一遍等のコメントを聞きながら酒の酌に回る。これがうちの地域では当然の慣わしに。
私個人的には直葬でも全然構わないのですが、もし、自分に多少なりとも死後のコミュニケーションが取れるならば、親族とは心から惜しんでくれる人とだけ最期の時間を過ごしたいですね。
ところで、ナスカブさんからのリンクで貴ページも大好きなので拝読させてもらっておりますが、ナスカブさんの過去の文面から察するに近隣のお知り合いのご様子ですが(違っておりましたらすみません!)、お元気なのでしょうか?
法慧
Posted at 08:01h, 15 8月SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
別れの時間の在り方が問われる時期にさしかかったと思います。葬儀社主導でなく、寺院中心でなく、金のかけ方でなく、地域社会の因習に従うばかりでなく・・・何が、一番大切なのか?
自ずと答えは出てくるものと信じております。
なすかぶさんは、お檀家さんです。
昨日、お寺にお参りがありました。お元気そうなご様子でしたよ。ブログの事を聞きましたら、この時期はとにかく忙しいのだ、とのことでした。
レラ
Posted at 23:27h, 15 8月SECRET: 0
PASS: 28c8edde3d61a0411511d3b1866f0636
「子どもに迷惑をかけたくないから葬儀はしない」とか「お墓を継がせるのが負担になるから散骨に」とか言う人がいます。「迷惑」って何なんでしょう。迷惑をかけあうのが家族であり、人間であり、社会であり…。迷惑をかけ合えないということはきちんとした人間関係を築いてこられなかったということだと思います。お互いの関係性のなかで生きてこなかったのだと思います。ほんとうは「あとのことは何も心配いらないからね」と言ってもらいたいのでしょう。
法慧
Posted at 07:18h, 16 8月SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
葬儀料金は高額なもの、お布施は法外なもの、という不信感があるようですね。
迷惑という言葉のなかには・・・たとえ自分はどうなっても、少しでも子によかれと、という覚悟と願いもあるようですよ・・・その親の心を汲んであげたいですね。