12月 12日 鉄舟修身二十則
「修身二十則」
山岡鉄舟居士は、十五歳の時にこれを己に課した。
一. 嘘を言うべからず
一. 君の御恩忘れるべからず
一. 父母の御恩忘れるべからず
一. 師の御恩忘れるべからず
一. 人の御恩忘れるべからず
一. 神仏ならびに長者を粗末にすべからず
一. 幼者を侮るべからず
一. 己に心よからず事 他人に求めるべからず
一. 腹をたつるは道にあらず
一. 何事も不幸を喜ぶべからず
一. 力の及ぶ限りは善き方に尽くすべし
一. 他を顧して自分の善ばかりするべからず
一. 食する度に農業の艱難をおもうべし 草木土石にても粗末にすべからず
一. 殊更に着物を飾りあるいはうわべをつくろうものは心濁りあるものと心得べし
一. 礼儀をみだるべからず
一. 何時何人に接するも客人に接するよう心得べし
一. 己の知らざることは何人にてもならうべし
一. 名利のため学問技芸すべからず
一. 人にはすべて能不能あり、いちがいに人を捨て、あるいは笑うべからず
一. 己の善行を誇り人に知らしむべからず すべて我心に努むるべし
不況による閉塞感 派遣 リストラ 内定取り消し 倒産 店じまい
権利と補償を叫ぶ声
利益と成果の希求ゆえのマイナス
ゆえに須く言を尋ね語を逐うの解行を休すべし
須く回向返照の退歩を学すべし 『普勧坐禅儀』
偏差値、学歴社会、ひかれたレール。
金が全てのような世の中に息苦しさを覚えた。
でも、ガキじゃないからさ。「金が全てじゃない」なんて、もう言えないよ。
金は大切。学歴や資格だって、親の遺産や土地だって、そりゃあ、あれば素晴らしい。
そういえば、誰かが言ってた。「人間は心だ」
けど、心ってなんだよ。
男の純情を弄ぶ女もいたし、人の懐ばかりをあてにする野郎がいる事も知った。
新聞をひろげれば、盗む・騙す・殺すの繰り返し。
満員電車の中、ながめ見るのは座右の銘を書きつけた手帳。
職場への電話は、元妻からの養育費の督促。月5万円。娘はまだ3歳。
順番がきて歌い始めた十八番。涙を浮かべながらマイクを握り、声を絞り出す。
やっと、辿り着くアパート。
見ないテレビをつけて、独り酒をあおり・・・そして、また朝がくる。
退歩を学ぶ。
今この時こそ、まず、己の姿を知る。
嘘はないか?
後悔はないか?
精一杯生きているか?
大切なものは何か?
それで、お前は・・・満足か?
MEMO
1、所以須休尋言逐後之解行 須学回向返照之退歩 身心自然脱落 本来面目現前
2、たとえ明日、世界が終わりになろうとも、私は、りんごの木を植える マルティン・ルター
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