大童法慧 | また会おうね また会えるよ
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1月 31日 また会おうね また会えるよ

令和四年八月二十四日。
一匹の野良猫が、寺に居つきました。

愛嬌があり、人を嫌うこともない。
自然な流れで、飼うことになりました。

名前は「トク」。
メスです。

八月の末、あまりにも辛そうにしている様子を見て、動物病院に連れて行きました。
検査の結果、告げられたのは、猫エイズでした。

猫エイズは人間にうつる病気ではありません。
しかし免疫不全。治療は対処療法のみ。
先生から「おそらく、長くは生きられないでしょう」と告げられました。

三年四ヵ月、男やもめと我儘猫との暮らしがありました。


令和七年十二月二十二日、冬至の日。
トクは旅立ちました。

十二月十八日。
ほとんど食べなくなったことが気になり、再び病院へ連れて行きました。
医師から告げられた言葉は、「腎臓が、もう手に負える状態ではありません。
今日亡くなっても、明日亡くなっても、おかしくないです」

あまりにも突然でした。
驚きと同時に、「なぜ気づいてやれなかったのか」、その思いが、強く胸にこみ上げてきました。
「ごめんね」とトクに言うと、いつものように私の目をじっと見つめてきました。
――心配するだろうから、気づかせないようにしてたのさ。――そんなふうに、言われた気がしました。

「今日、明日」と言われてからの数日間。
トクは何も口にできませんでした。水も飲めませんでした。
そんな状態の彼女が、最後まで求めたのは、大好きなちゅーるでも、刺身でもなく、抱っこでした。

眠りから覚めると私を探し、抱っこをしろと、せがむのです。
抱っこをしながら、私はトクに同じ言葉をかけ続けました。
「また会おうね。また会えるよ」

頭を剃っておよそ三十年。
自信をもって、彼女に伝えた言葉でした。

私たちのいのちは、移り変わっていく。
死に変わり、生まれ変わりしながら、真実なるものと親しくなっていく。
だから、ご縁が深ければ、必ず会える。

この記事を書きながら、今も涙がこぼれてきます。
それでも、私にはこの世で果たすべき課題が、まだ残されています。

 

支離滅裂な文章になりましたが、備忘としてここに記させていただきます。


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