大童法慧 | 僧侶的 いま・ここ
何かを得ようとするのではなく 何かを捨ててみよう
大童法慧,曹洞宗,僧侶,祈祷,相談,生き方,悩み
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僧侶的 いま・ここ




10月 14日 伝道掲示板  〔1〕

今月のお寺の伝道掲示板。 過去が咲いている今。 未来の蕾でいっぱいの今。 河井寛次郎 この今に、これまでの自分の全てが含まれています。 あの時の選択や決断、あの時の出会い。 悲しさに泣いた夜、名状し難い恐怖感。 訪れた歓喜、深く結ばれた共感。 そのどのひとつを欠いても、今の自分はないのです。 この今に、これからの自分の全てが含まれてます。 人生には偶然はありません。 全てが必然なのです。 このことを、因果必然、因果不昧といいます。 種のないところに花は咲きません。 今を大切にすると言う事は、自分の過去を素直に受け入れ、そして、自分の種を愛し、自分を取り巻くこの世界を愛する事だと思うのです。
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10月 11日 喪失感

別れの喪失感、特に、死ぬ事での別れは、何をもってしても、それを埋め合わす事は困難なことだ、と思うのです。 たとえ、世界中のお花を買い占めて、祭壇を飾ったとしても。 たとえ、世界中の線香を買い占めて、故人に手向けたとしても。 たとえ、何百人の僧侶を呼んで、葬儀を執り行ったとしても。…

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10月 09日 感動の葬儀って?

本日、19時からお通夜です。 明日、13時よりご葬儀。 故人は、45歳の男性。 奥様が喪主となります。 中学生と高校生のお子さん二人がいます。 昨今、葬儀社のHPに、【感動のご葬儀を提供】とありますが、 一体、何を感動させるのでしょうか? 教えていただきたい。 死は、不条理なもの…

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10月 07日 法事についての一考察  〔2〕

はじめてのご法事のこと、今でも、覚えてます。 得度して半年が過ぎた頃、老師よりお檀家さんの自宅に行き7回忌を勤めてくるよう、命じられました。 それまで何度か、老師や兄弟子についてお勤めをし、法事の順序次第やその心得も理解しておりました。 因みに、私は27歳の時に得度しました。 頭…

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10月 05日 法事についての一考察   〔1〕

お布施という名の料金表。 以前勤めていたお寺にもありました。 「お気持ちで結構です」が通じない世の中だから、という理由でした。 今は、このシステムがあたりまえでしょうか? 檀家さんを、院号・居士大師・信士信女と3種にクラス分けをし、それぞれに応じたお布施の金額を定めてます。 例えば、このお寺のご法事のお値段。 院号が15万円。居士大師が8万円。信士信女が5万円。 ご法事の内容は、どのクラスでも全く同じです。 本尊上供、修証義1・2章、舎利礼文1辺、回向。 だいたい、20分ぐらいでしょうか。 住職の挨拶なし。もちろん、法話もなし。 控え室にてお茶はセルフでどうぞ。煎餅1枚のサービス付き。 墓前供養ご希望ならば、オプション料金を忘れずに加算しましょう。 お布施が、読経や供養のサービスに対しての対価なのか、という根本の問題はあるにせよ、料金表として提示したからには、そのコストパフォーマンスは問われて然るべきだと、私は思います。 ご法事の在り方、皆さんは何を望まれますか?
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10月 03日 ひとりじゃない

この原稿は、大本山永平寺にて修行中に電話説法の原稿として、某老師にお渡ししたものです。 大阪教育大学附属池田小学校児童殺傷事件の直後に、書いたものです。 児童八人を殺害、教師を含む十五人に重軽傷を負わせたとして殺人などの罪に問われた宅間守死刑囚の死刑が、昨年9月に執行されました。…

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10月 01日 転ばぬ先の杖

ふだん,杖をお使いの方はいらっしゃるでしょうか? これから、私が話す杖は、お年寄りの方が道を歩く時に使用する杖のことではありません。世の中を歩く、人生を支える杖のことです。 若い方にも持てる、いや、若い方にこそ持っていただきたい杖の話です。 この杖の事をわかりやすく言えば、人生観…

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9月 29日 苦しきこと

世の中の 苦しきことを 人問わば 人をへだつる 心と答えよ 見知らぬ人が、ただそこに居たという理由だけで、陵辱されたり殺されたりというニュースを見聞きしますと、修羅の世界だなと感じます。 修羅とは、奪い合う世界のこと。 親が子を虐待し、子が親を殺めるというニュースさえも、今では、…

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9月 27日 祖母の死

福井県にある大本山永平寺で修行をしていた時、 法話の勉強として修行僧をまえにつぎのような話をさせていただきました。 法話の対象が修行僧であるため、分かりづらい所もあるかもしれませんが、その意とするところを汲み取っていただければ幸いです。 *  *  *  *  * 皆さんは、道如…

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9月 26日 ご指摘 〔1〕

しばらく、留守にしてました。 留守中に、ある方からメールを頂きました。 以下、抜粋し引用します。 >仕事柄、様々な方からメールやご意見をいただくのですが、今の世の中、僧侶の方が応えなければならない質問が山積しているように見うけられます。 でも、みなさん、僧侶の方へ質問してはいませ…

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